【疑問】イギリス軍パイロット・ファリアが浜に不時着し、戦闘機を破壊した理由を解説
2017年公開の映画「ダンケルク」の舞台は第二次世界大戦下のフランス。
「伝説の撤退作戦」を描いた本作では、ラストシーンの空軍・ファリアの行動に疑問を抱いた方も多かったのではないでしょうか。
今回は、
・何故ファリアは浜への不時着を決行したのか
・何故ファリアは不時着後にスピットファイアを故意に破壊したのか
この謎について解説していきます。
ファリアの置かれていた状況を整理
作中でのファリアの置かれていた状況を改めて整理します。
初めコリアは、隊長機、コリンズとの3機編成でダンケルク救出作戦に向かいました。
しかしその道中、ドイツ空軍との空中戦により隊長機とコリンズは被弾をし離脱。隊長機に関しては安否の確認も取れないまま。。
残されたファリアは単身でダンケルクへ救出に向かいます。
ダンケルク付近にてなんとかドイツ空軍を撃退することに成功したファリアは、残り少ない燃料を使い帰還を試みます。
そんな直後、別のドイツ軍戦闘機がダンケルクに向かうのを目撃し帰還を中断。
自らの危機と引き換えにファリアは戦闘機を撃墜し、浜は不時着をするのでした。
ファリアが砂浜への不時着を決断した理由
ファリアが浜への不時着を決断した理由には主に以下の2つが関係していると思われます。
- パラシュートを使うには高度が低すぎた
- 戦闘機を確実に破壊して敵国に渡さないため
パラシュートを使うには高度が低すぎた
第一に脱出を図らなかった理由として考えられるのが戦闘機の高度の問題。
燃料を切らして惰性で飛行していたファリアの飛行高度は決して十分なものではありませんでした。
「パラシュート脱出」を行う際に必要な最低高度は諸説あるようでしたが、最低でも300m前後は高度が必要なようです。
300mという高さは、日本で例えると東京タワーの333mに匹敵する高さです。
この高さとラストシーンのファリアのスピットファイアの高度を見比べると、明らかにファリアの高度の方が足りていなかったのは明白です。
その為、ファリアは自身の経験からパラシュート脱出は不可能と瞬時に判断し、不時着を選んだ可能性は高いでしょう。
戦闘機を確実に破壊して、敵国に渡さないため
また、敢えて浜への不時着を選んだ理由として、「敵国にスピットファイアを渡さない為」だったという可能性も考えられます。
パラシュート脱出したあとの飛行機は当然コントロール出来ません。
脱出後のスピットファイアが、運悪く損傷しないままファリアの落下地点から程遠い位置で不時着した場合、考えられる最悪なケースが「戦闘機が敵国に渡ること」です。
スピットファイアはイギリス軍の要として活躍していた主力戦闘機。
そんなスピットファイアが敵国のもとに渡れば当然研究され、スピットファイアの弱点を知られるきっかけになる可能性は高いです。
主力戦闘機の弱点が筒抜けになれば、最悪戦況が悪化することだって考えられます。
その為、ラストシーンの状況に置かれたファリアには「自分自身が無事に不時着し、スピットファイアを確実に破壊する責任」が生じました。
ファリアが不時着後の戦闘機を破壊した理由
ファリアがスピットファイアを破壊した理由は先述した通りです。
ファリアは捕虜になる自身の安全よりも「イギリス軍の戦況」を優先しました。
「ダンケルク」がつまらないと評価された理由
「ダンケルク」は本当に初見殺しの映画です。内容が複雑です。。
それゆえ本作は一部の映画ファン層から「つまらなかった」と低評価を受けることにもなりました。
低評価に繋がった具体的な理由はおそらく以下の理由です。
詳しくは以下の記事でも解説していますが、何度も見直す事で一度目には無かった感動や発見が多くあるのが本作。
>>【ネタバレ】つまらないと評価される理由を考察!映画「ダンケルク」
お時間に余裕のある方は是非複数回見直し鑑賞してみるのがおすすめ。見返すごとに、本作の魅力や素晴らしさがもっと分かるはず。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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