【白梅ニ椿菊図】「時をかける少女」に登場する”謎の作品”が作られた意味を考察
「時をかける少女」は2006年上映の細田守監督の名作の一つです。
劇中に出てくる以下の絵に関して、不思議に思ったり疑問を抱いた方はかなり多いのではないでしょうか?
今回はそんな本作に出てくる絵「白梅ニ椿菊図」の謎に関して、登場人物たちのセリフも交えながら迫っていこうと思います。
正式名称は「白梅ニ椿菊図」
この絵にも正式名称があります。それが「白梅ニ椿菊図」というものです。
読みとしては「ハクバイニツバキキクズ」。
印象的な作品だけあって名前もかなり個性的です。とはいえ一度では絶対に覚えられない名前ですね。。
ちなみにこちらの絵は実在しておらず、実物を鑑賞することはできなくなっています。
「白梅ニ椿菊図」の描かれた経緯
この白梅ニ椿菊図ですが、描かれた経緯や作者に関しては情報が非常に少なく、不明点が多いのも特徴の一つです。
唯一、この作品に関する情報として核心をついているセリフは以下のセリフだけです。
この絵が描かれたのは、何百年も前の歴史的な大戦争と飢饉の時代。「世界」が終ろうとしていた時、どうしてこんな絵が描けたのかしらね。。
魔女おばさんこと「和子」のセリフ
現実世界の歴史を見返しても、「世界の終末が近づくほどの戦争や飢饉」というものは記録として残されておらずフィクションの部分がかなり強いのは確かですが、
あえて謎を多くすることで、観た方にいろいろ考察してもらいたいという細田監督の意図があったのかもしれませんね。
絵に描かれているものは「女性」と「4つの渦」?
白梅ニ椿菊図を拡大してよく見てみると、真ん中に「女性らしきもの」と「青白い渦のようなもの」が描かれていることが分かります。
ここからは個人的な解釈ですが4つの渦状のものは人が持っている「喜怒哀楽」のような感情や心を表しているのかな?と感じました。
その女性の周りは、白いような茶色いような渦が全体を囲んでおり、これに関しては戦争などの人々の争いや争乱を表しているように見えました。
ちなみに渦って言葉の中には以下のような意味合いも含まれているのです。
めまぐるしく動いて入り乱れている状態。「争いの―に巻き込まれる」
引用元:Goo辞書
どれだけの飢饉や戦争の渦の中に飲み込まれたとしても、自分自身の中にある、人間の基礎として大切な心や感情、喜怒哀楽を大切に守り、残すことが波乱を乗り越えるために必要。
そう言ったようなメッセージがもしかしたら含まれているのかもしれませんね。
どんな環境下であっても些細な喜びや幸せなことは、探していけば必ずあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
一度映画を観ただけではスルーしてしまいがちな描写ではありますが、よくよく見て深掘りしてみるとかなりいろいろない解釈が読み取れますよね。
今回の解釈はあくまで私の持論や独断交じりなものなのであくまで一意見として寛容に受け取っていただければ幸いですが、そうやって色々な考えを巡らせるのも映画の楽しみの一つです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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