【名言】映画「A.I.」に出てきた心に残るセリフを振り返る
映画「A.I.」は2001年公開のアメリカ映画です。
スタンリーキューブリック氏が原作の創作者であり、それをスティーブンスピルバーグ氏が映画化されて作られた本作は、極めて人に近い「AIロボット」の少年デイビットが主人公として登場するSF映画です。
今回はそんな映画「A.I.」に出てきた心に残る名言セリフたちをまとめ、ひとつの記事にしてみました。
映画「A.I.」に出てきた心に残る名言まとめ
【名言1】「今の言葉なぁに?ママ。」
このセリフは、モニカがデイビッドに対して「愛情刷り込み手順」を実行した際に出てきたセリフです。
モニカは以下の言葉を投げかけ、「愛情刷り込み手順」を行いました。
「巻き雲、ソクラテス、分子、デシベル、ハリケーン、ドルフィン、チューリップ、モニカ、デイビッド、モニカ。」
モニカ
するとデイビッドの顔つきがほんの少しかわり、モニカに対してこう話しかけます。
「今の言葉はなぁに?ママ。」
デイビッド
「私は誰なの?」の問いに対して「ぼくのママだよ。」とデイビッドは答えるのでした。
【名言2】「ママ。ママは死ぬの?」
モニカへの「愛」を刷り込まれたデイビッドは「人の死」について考えだします。そんなときにデイビッドはモニカにこう問いかけました。
「ママ。ママは死ぬの?」
デイビッド
この問いにモニカは「ええ、いつかは死ぬわ。」と答えます。
そして2人の間でこんなやりとりがなされました。
(デイビッド)「ひとりぼっちになる。」
(モニカ)「そんな心配しないの。」
(デイビッド)「あとどれくらい生きる?」
(モニカ)「何十年もよ。そうね、50年くらい。」
(デイビッド)「ぼく、ママが大好き。いつまでも死なないでいて。ずーっと。」
まだまだこの世界の仕組みや様々なことを分からないままでいたデイビッドは、テディにこう問いかけました。
(デイビッド)「ねえ、50年って長いのかな。」
(テディ)「長くないさ。」
永遠に近い命を持ってしまったAIのデイビッドやテディにとって50年や100年という年月は決して長くありません。
人間のエゴの為に作られら愛情を刷り込まれたAIのデイビッドでしたが、結局その愛情の先にいるモニカ自身は先に居なくなってしまいます。
モニカが居なくなってしまってからは自分はどうすればいいのか、デイビッドは早くもその先を見据えていたのかもしれませんね。
【名言3】「本物の人間の男の子になっていたのですから。」
このセリフはモニカが、息子マーティンとデイビッドに「ある絵本」を読み聞かせたシーンでのセリフです。
「ようやくベッドに入って眠りについた彼は、夢の中で優しく微笑む美しい妖精に出会いました。彼女はこう言いました。”勇敢なピノキオ。その優しい心に免じて、今までのいたずらは全て許します。良い子にしていれば、幸せになれますよ。”夢はそこで終わり、目覚めたピノキオはびっくり仰天しました。なぜなら気がつくと不思議なことに彼はもう人形ではなく、本物の人間の男の子になっていたのですから。」
モニカ
AIのはずのデイビッドが初めて夢を抱くきっかけとなったこのシーンでのデイビッドの嬉しそうな表情は、なんとも言えない切なさや悲しさを感じさせました。
【名言4】「ママに愛されたかったの、もっと。」
このセリフは、デイビッドが息子マーティンにけしかけられてモニカの髪の毛を切りに忍び込んだ際に出たセリフです。
モニカに気付かれないよう髪の毛を切ろうとしたデイビッドでしたが、刃先を髪の毛に当てた瞬間モニカは起きてしまいます。
突然の出来事に夫ヘンリーは気が動転し、デイビッドに対して「どうしてこんなことをしたんだ..!!」と問いかけました。
デイビッドは、
「…ごめんなさい。ママに愛されたかったの、…もっと。」
デイビッド
ロボットであるデイビッドと人間であるモニカの間に決定的な”ズレ”が生じたとも言えるこの場面でのセリフは、なんとも切なく寂しさを感じますね。
【名言5】「メカを人間へと変えるある力について記している。」
このセリフはDr.ノウへデイビッドが質問をしていた場面で出たセリフです。
デイビッドがブルーフェアリーにはどこへ行けば会えるのかを質問した時、Dr.ノウは今までとは違う反応を見せ、謎の音声が流れました。
「人間の子よ向かうのだ、逆立つ波の彼方へと。フェアリーと共に手をとって、この世を捨てて旅に出よ。ここは嘆きに満ちているから。危険な旅ではあるが、得るものは計り知れない。「ロボットから人間への変身」という本で、著者のアレン・ホビー教授はメカを人間へと変えるある力について記している。」
「Dr.ノウ」での謎の声
この声を聞いたデイビッドは、「どうやったらブルーフェアリーに会える?」と問いかけます。
「見つけるのは難しいことではない。ブルーフェアリーのいる場所はたった一つ、世界中でそこにしかいない。それはライオンの涙する地の果てにある。夢の生まれ出ずる場所だ。」
「Dr.ノウ」での謎の声
後にこれはホビー教授の仕組んだ音声データだったことが明かされましたが、デイビッドはこのヒントだけを頼りに自分で考えながら人間のように、まさに「夢」を追い求め行動をしていました。
【名言6】「ぼくは生きた。そして消える…!」
こちらのセリフは警察(?)に追われ続けていたセックスロボットのジョーが遂に捕獲され、デイビッドとの別れの場面で放ったセリフです。
ちなみにこちらのセリフは字幕版だと以下になります。
「I am. I was!」
ジョー
元はセックスロボットとして客(女性)を喜ばせることだけが全てであったジョーでしたが、デイビッドとの旅の間、ジョーはデイビッドと友情で結ばれた一人の人間になれたのかもしれません。
ただ結局最後は警察に捕まり廃棄されるだけのロボットに過ぎなかったという現実がジョーに押し寄せます。
その為、別の訳をすると
「ぼくは人間だ。人間だった!」
ジョー
とも捉えられるかもしれませんね。
【名言7】「もう叶ったからいいんだ。」
このセリフは本作ラストシーン、蘇ったモニカがデイビッドのために誕生日ケーキを作ってくれたシーンでのものです。
ろうそくの炎を前に「願い事を唱えて」とモニカに投げかけられたデイビッドは以下のように答えました。
「もう叶ったからいいんだ。」
デイビッド
この言葉通りデイビッドは、デイビッドだけの母モニカと夢のような幸せな時間を過ごすことができました。
ただ、夢が叶ったのも束の間、幸せな時間はろうそくの火のように一瞬で過ぎ去るものでした。
また日が暮れると同時に自分からカーテンを引いたデイビッドでしたが、これも「母モニカとの別れを受け入れた心情」を描写していたようにも感じました。
まとめ
いかがでしょうか。
映画「A.I.」はデイビッドの境遇の切なさに胸が痛くなる場面も多々ありましたが、心に残る名言も数多く出ていましたね。
本作のラストシーンは何度見ても涙を誘われるくらい悲しいような切ないようななんとも言えない終わり方でしたが、「最愛の人」と愛を確認し合ったあとに一緒に眠りにつけたデイビッドは、最後の最後に本当の「幸せ」を噛み締められたのではないでしょうか
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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