Netflix限定配信の衝撃作「地面師たち」。
独特な世界観と、ショッキングで目を離せなくなる展開の本作は、まさに観る者を沼に引き摺り込むような魅力がありました。
ぬまた実際私も4〜5周しちゃってます。
そんな本作で、悪の象徴とも言えるハリソン山中は、仲間たちに対する指示の中で、口々にこんなセリフを発していました。



「…………..アドリブで。」
今回は、なぜハリソン山中はあそこまで”アドリブ”に拘っていたのか、考察してみました。あれだけ印象的なセリフとして登場したのには何かしら意図があった様な気がします。
ハリソンがアドリブに拘り続けていた理由


本作を見ていて、
「小型のワイヤレスイヤホンをずっと装着しておいても良かったんじゃないの?」と疑問に感じましたが、敢えてそうしなかったのにもハリソンの思惑が見え隠れしていた可能性はありますよね。
拓海のOJT(教育)の一環として
一つはシンプルに、ハリソンが拓海に地面師としてのノウハウを教える一環として、敢えて課題を与えていた可能性が考えられます。
私もビジネス書で部下の育て方の様なものを読んだことがありますが、「仕事を教えすぎてもダメ、教えなさすぎてもダメ」という考えが、教育の界隈では言われることがある様です。



たしかに育児でもそうですが、何でもかんでも親がやってあげていれば子供は何もできないダメ息子に育ちますし、何もしなければネグレクトになって児相行きです。
そんな風に、ハリソンは拓海の”アドリブ力”を最高潮のレベルにまで引き上げるべく、窮地に立った時ほど、頭を使って乗り切れ、と教育をしていたのかもしれません。



まさに最高峰レベルのOJTがそこにはあった訳です。実際部下への指示と適切で分かりやすく常に冷静、ハリソンは普通の会社にいたらかなり優秀な上司だったんじゃないかなと思っています。
「人間の面白み」をハリソンが楽しむため
もう一つの考察ですが、結果として全てがハリソン自身が楽しむ”ためだけ”の企みだったのではないかという説です。
本作の悪役「ハリソン山中」は基本的にサイコパスというかサディストと言うか、物事の考え方や感覚は全て常軌を逸していました。
そんなハリソンは、「人間」や「生き物」が死ぬ間際や追い詰められた時に取る行動や表情に、猟奇的に興味があり、それを見るために数々の策略や悪事を働いていた様に、私には見えました。
そして、地面師仲間でもあった拓海や他のメンバーに対しても、窮地の際には「アドリブ」を求め、「人間が追い詰められた時に見せる表情や行動」を恐らくハリソンは見ていたことでしょう。
これらを踏まえると、ハリソンは究極的に”人”が好きで、それも「騙されるとなんて思ってもみなかった人間の驚嘆の表情」なんかが特に好みである様なニュアンスのセリフも残していました。



特に、人が死ぬ瞬間や窮地に陥った瞬間の表情を、彼は必ずと言っていいほど映像に残しており、その後その映像を鑑賞しながらヴィンテージウイスキーを嗜む様子が映し出されていました。まさにこの考察を決定づける描写でしょう。
結論として、ハリソンを取り巻く全ての人間の行動や表情、言動を彼は「自分が楽しむための肴」としか見ていなかったかもしれません。



フィジカルなやり方(端折ってすいません)で殺されてしまった竹下がハリソンに放っていた最後の言葉は、あながち間違ってなかった様な気がしてきます。
【まとめ】普通の仕事をしている彼らも観てみたかった
本作に登場した地面師たちは、まさに極悪非道の悪の中の超悪人。
「反社」とかそんな簡単な言葉では片付けられないほど悪い仕事を平気でやってのけていました。
ただ個人的には、「あれだけ仕事ができるメンバー」なんですから、普通の会社を立ち上げて真っ当な仕事をしても、ハリソンの求めいたエクスタシーに近いものは感じられることが出来たんじゃないかとも思います。
実際、石洋の青柳は、金稼ぎが目的というよりかは、「承認欲求」とか「土地を奪いとる争奪戦」に惹かれており、彼もまた1人エクスタシーを追い求めすぎた故の末路を辿っていました。(詐欺とはいえ契約がほぼ確定した後に青柳が股間を握りしめいていた異様な描写は、そう言った意味を含んでいたのではないかと)
ただ現実には、あそこまでの大金やエクスタシーを得るには、やはり真っ当な仕事や「誰でもできる仕事」からは難しいのかもしれません。
だから結果としてハリソンや他の仲間があの様な環境に身を置いていたのも自然の流れに近い様な気もします。
私としては、ハリソンや拓海のキャラクターと、本作の空気感がめちゃくちゃに好きだったので、ぜひ続編に期待したいです。



そして興味本位でワイヤレスイヤホンを探してみましたが、あそこまで小型のイヤホンは市販では見当たらず、特殊ルートで入手するような非売品なのかな?なんても考えたりしてました。
駄文でしたがお読みいただきありがとうございました。













コメント