【ものすごくうるさくて、ありえないほど近い】何故父親トーマスは何度も「居るのか?」と問いかけたのか

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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

2011年公開のアメリカ発映画、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」はその印象的なタイトル名から話題になりましたね。

当映画をすでにご覧になった方の中には、映画終盤の

「何故父親トーマスは、電話で”居るのか?”しか喋ることが出来なかったのか」

という点に疑問を抱いた方も多いのではないでしょうか。

当映画の中でもかなり重要なシーンでもある、この「父親から自宅に電話がかかってきた」場面に関して、

今回は持論も交えながら独自に考察していこうと思います。

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問題のシーンの経緯まとめ

先述した問題の場面は、9・11がまさに起きた直後のシーンとなります。

息子オスカーいわく、自宅の電話機にはその日父親オスカーからの留守電が合計6件残されていたとのことでした。

その内容に関して時系列ごとに分けたものが以下になります。

  • 8時56分 まだオスカーが校庭にいたころ、父親トーマスから「何かあったようだけど、僕は大丈夫」などと言った留守電が残される
  • 9時12分 オスカーが授業を受けていたころ、父親トーマスから「事故のことはまだ知らないかもしれないけど、とにかく僕は無事だ。まだ指示を待っているところだけどかなりごたごたしてて…」などの留守電が残される
  • 9時58分 オスカー達は下校中の頃。友達の親に連れられていたがまだ何が起きているかまでは知らされていなかったそうです。そのころに吹き込まれていた父親からの留守電は「もしもし…もしもし!もしもし…。もしもし…?」と呼び掛けていたのみのものでした。(父親トーマスの背後では女性の鳴き声も聞こえます。)
  • 10時7分 オスカーはまだ下校中で、ちょうどブロードウェイの教会付近を歩いていたころ。「パパだ…。帰ったかと思ったけど…どうしてもお前と話したかった…。ちゃんと言っておきたかった。お前に言いたかった。(おそらく近くの別の人に電話を取られそうになり少し途切れる)とにかく…愛してるって..。どんなにお前を愛してるか…。」
  • 10時17分 オスカーがドアマンと話していたころ。父親トーマスからは「いるか…?いるか…?いるんなら出てくれ…」といった内容の留守電のみ吹き込まれていた。
  • 10時27分 オスカーが帰宅をして、冷蔵庫からおやつのプリンを手に取ったころ。父親からの電話が目のまえで鳴り響いていたが、怖くて電話が取れなかったオスカー。留守電には「居るのか…?」と9回もオスカーに対して呼び掛けてるようなメッセージが吹き込まれていた。

上記の時系列は劇中において、中盤と終盤とに分かれて登場する為、すこし読み取りづらいところもあるのかもしれません。

ただ、改めて整理していくと、父トーマスはどんな気持ちで電話していたのか、少し読み解けるかもしれません。

なぜ父トーマスは9回も「居るのか」と呼び掛けたのか

ではなぜ父トーマスは、9回も同じ内容を息子に対して呼び掛けたのか。

これについては様々な憶測が考えられると思います。

これに関する個人的な解釈としてまず挙げられるのが、

父トーマスにはオスカーが既に帰宅をして、電話の前にいることを知っていたのではないかということです。

そして、

オスカーが怖がり、電話を取りたいのにどうしても取れないという状況にあることすらも、父トーマスには分かっていたのかもしれません。

ですが、それが分かっていたとしても父トーマスからすれば、最後にオスカーに直接「愛している」という思いを伝えたい気持ちは確かにあったと思います。

父トーマスが9回も連続して「居るのか…?」と呼び掛けた理由としては、

息子トーマスに電話を取ってもらう為に恐怖心を無くす意味を込めて呼びかけていた。

そして最後の最後まで取り乱さず、息子へ優しく問いかけることで息子自体が取り乱さないようにしたかったのかもしれません。

また、少しでも息子のトラウマにならないよう何とか自分を保ち続けたまま、最期の瞬間を迎えたのではないでしょうか。

まとめ

息子オスカーは、父親からの決死の電話を取れなかったことをずっと後悔してきました。

父親は、最後の優しさと愛情をこめて、息子が怖がらないように電話をかけて来てくれました。その後悔や父親への申し訳なさの気持ちが、作中のオスカーを常に動かしていたのでしょう。

今回の内容を読んで頂き、「また映画を観なおしたい!」そう思われた方は是非休日に見直し鑑賞してみてくださいね。

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