【ネタバレ解説】映画「ダンケルク」の謎を解剖

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ダンケルク

映画「ダンケルク」は2017年公開の映画。

本作に登場したいくつかの描写は、一度見ただけでは解釈の難しい場面がいくつもありました。

今回は、そんなダンケルクで解釈の難しく感じた場面を個人的に取り上げ、まとめた解説記事になります。

またスマホで観る映画も面白いですが、テレビの大画面で観る映画の臨場感は格別です。

本作を、より深く楽しみたい方は是非ブルーレイ版もチェックしてみてください。

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映画「ダンケルク」に出てきた気になる描写をネタバレ解説

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トミーがビラを複数枚ポケットにしまい込んだ理由とは

映画冒頭のシーンでは、空から舞ってきたドイツ軍のビラをイギリス軍のトミーが2〜3枚払い、ズボンの中にしまい込む場面が映されていました。

「トミーはなぜビラを拾ったのか」の問いに対してはその後浜辺に着いたシーンで答えが明かされます。

トミーは単純に、浜辺で大便をした時のお尻拭き用に紙を欲していただけでした。

あらゆる資源が枯渇している環境下において、用を足したあとのお尻拭きすらも手に入りづらい実情があります。

戦場でのリアリティを描くための描写だった可能性は高いでしょう。

またこの場面は、兵士たちの心情を描いていた可能性も考えられます。

「お前たちは包囲されている」このビラに関してイギリス軍はほぼ無関心でした。

戦場のイギリス兵たちは、戦況うんぬんよりも自身の水分補給などに重きをおいて過ごしていたのかもしれません。

またビラを拾う前後の場面では、同行していたイギリス兵たちが「ホースに溜まった水を飲もうとしていた」「民家窓辺に残されていたシケモクに手を伸ばすもの」など過酷な環境ゆえの物資の少なさが描かれていました。

リアルを追求し、当時の兵士の心境を表した描写が、本作冒頭の持つ意味かなと感じました。

防波堤に大量に並べられた銃器の正体

作中前半、担架で大勢の怪我人が船に運ばれるシーンで「防波堤に並べられた大量の銃器」が写りました。

この描写が表していたのは「作戦成功の裏に隠されたイギリス軍側の損失」でしょう。

実際の記録でも、イギリス軍は作戦成功の裏で大量の銃器や重装備、軍事車両はすべて置き去りにされました。

一説によると、

  • 戦車455輌
  • 80,000以上のその他車両
  • 2,500丁の銃器
  • 68,000トンの弾薬
  • 147,000トンに及ぶ燃料

をイギリス軍は手放したとも言われています。

参考サイト:歴史特集

「ダンケルク」で描かれていた「ダイナモ作戦」は伝説の作戦として後世に残りましたが、実質は「敗走」です。

イギリス軍の物資面での損失は計り知れず、その事実を描くための描写が本作各所に散りばめられていた点も注目すべきポイントです。

ジョージの死をイギリス兵に隠した理由とは

作中に登場したピーターの友人・ジョージの死は非常に呆気なく描かれていました。

重油まみれになり、助けを求めていた兵士を船に拾い上げていた場面で、人知れずジョージは死んでいきました。

その場面でイギリス兵はピーターにこう問います。

「大丈夫か、あの子は…。」

イギリス兵のこの質問に対して、ドーソンの息子ピーターは、

「あぁ…。」

とだけ答えます。

そのセリフの少し前の場面でイギリス兵はピーターに対して同じ問いをしていました。

そのときのピーターは、

「いや、大丈夫じゃない…」

と、イギリス兵に対して怒りをぶつけるような言い方をしていました。

この時ピーターは、ジョージの死を目の当たりにして、

「戦争で死ぬということが如何に無意味か」

ということを思い出したのかもしれません。

そのため、イギリス兵の過ちに怒りをぶつけることはせず、ジョージの死を受け入れる結果になったことを表したワンシーンと言えるでしょう。

まとめ

本作を鑑賞して感じた魅力は、

戦場のリアリティを見事に表現した描写が数多く描かれていた点です。

また本作は「映像美」や「音響の素晴らしさ」も大きな魅力の一つです。

一度しか見ていない方は是非細かい描写にも注目して見直してみてくださいね。

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